駆動系の組み立てを終えて次は足回り、フロントアームの組み立てに入ります。
ロアデッキに足回りを組み始めると一気にクルマらしくなってくるので、自分にとっては組立作業がより楽しくなる工程になります。
実は気を使うフロントアームの組み立て
いよいよフロントアームの組み立てに入ります。
路面の凹凸にしっかり追従するようにガタなくスムーズに動くフロントアームを目指すため、微妙な調整が必要になるポイントがあります。
M-07Rにはオプションのチタンコートサスシャフトが付属しているので、しっかりと調整すれば走行安定性の維持が期待できます。
あ、ちなみに私はサスシャフトにはグリスやオイルを塗らない派ですw
また今回はキット付属の樹脂のサスマウント(B1)を使いますが、M-07ではセッティングに合わせて5度(キット標準)と4度のスキッド角のアルミ製サスマウントの2種類が選択できます。
スキッド角の調整はコーナーリング時の加重移動に寄与するので、コースによってセッティングする幅が広がりますね。
サスシャフトとサスアームはスムーズに動くか?
サスアームにサスシャフトを素組みして持ち上げた上の写真、なにか違和感を感じませんか?
…そうです、サスシャフトが下に落ちずにサスアーム内に留まってます。
この状態だとサスアームがスムーズに動かずに路面の凹凸への追従性が下がって、走行性能が低下してしまいます。
素組みではサスアームとサスシャフトが渋くて動きが良くないことがわかったので、サスアーム側にあるサスシャフトを通す穴を3mmのストレートリーマーを使って削って調整します。
ただサスアームとサスシャフトの渋さには個体差があるので、すべてのM-07Rのキットで同じように渋いとは限りません。
まずは仮組みして動きをよく観察して、不具合があればその原因を見抜いて個別に対応していきます。
サスアーム側のサスシャフトを通す穴をストレートリーマーで調整する
サスシャフトのガタツキがなくサスアームからサスシャフトが「ストン」と抜け落ちるまで、ストレートリーマーを使ってサスアーム側の穴の内側を削ります。
私が愛用しているのはヨコモの3mmのストレートリーマーで、もし今後もRCカーを組み立てるなら3mmのストレートリーマーを1本持っておくと精度の高い組み立てを助けてくれます。
ストレートリーマーを使った調整のコツは「ちょっと削ってはサスシャフトを通して動作確認を繰り返す」ことです。
一気にゴリゴリ削ると穴を広げすぎてガタツキが出てしまうので、ちょっと削っては確認を繰り返して「スルスル・ストン」とサスシャフトが落ちるようになるまで調整します。
さらにサスマウント(B1)にもサスシャフトを通してみて「ストン」と落ちなければ、サスアームと同じようにストレートリーマーを使って「スルスル・ストン」と目指して調整します。
もし逆に渋くなくてガタツキがあるぐらい穴が大きかったら、穴の内側に薄く瞬間接着剤を塗布して穴を狭くします。
瞬間接着剤で狭くなった穴にストレートリーマーを通しつつ「スルスル・ストン」を目指して調整します。
フロントアームを取り付ける4つのビスの締め付けは均等に
サスアームとサスシャフトの取り付け調整が終わったら説明図通りにフロントアームを組み立てて、ロアデッキにフロントアームを取り付けます。
フロントアーム取付けの際に3x8mm六角皿ビス(MA3) x4本を使いますが、事前にロアデッキ側のビス穴にセラグリスHGを薄く塗布した上でタップ切りして取り付け精度を高めておきます。
この4本の六角皿ビスを均等に締め付けるために、4本を順にちょっとずつ締め込んで取り付け精度を高めます。
私の場合はドライバーを親指・人差し指・中指の3本で摘んで、対角線上を移動して4本のビスを締め込みます。
こんな所作が走行性能に0.1%も寄与するかもわかりませんが「がんばって走ってくれよ」という些細な願いを込めて組み立てています。
フロントアームの取り付けが終わったら、次はいよいよオプションのダブルカルダンを使ったフロントアスクルの組み立てに進みます。