樹脂用染料SDNでホイールを染色します
前回ご紹介した樹脂用染料SDNで、ホイールを黒色に染色していきます。
樹脂用染料SDNの使用例をネット上で確認すると、「規定よりやや濃い(1:10~15程度)染色液を作って短時間で染色」する太っ腹派と「規定通りの割合(1:20)で染色液を作って時間をかけて染色」するキッチリ派の2派に分かれています。
ビクビク派のビビりな私は、規定よりやや濃い1:15の割合で作った染料液で染色したいと思います。
染色準備
染色に必要な道具
染色に必要な道具は次の通りです。
- 1.5リットル程度の鍋。
- トング
- カセットガスコンロとカセットガス。
- 水温計。
事前に鍋に張った水にホイールを浸すなどして、前後4本×5セットのホイールの染色に必要な染色液の量を確認しておきます。
さらに染色作業前に染色するホイールを中性洗剤でよく洗い、油分と汚れをしっかり落としておきます。
染色手順
染色手順は次の通りです。
- 1リットルの水に樹脂用染料SDNを70cc(1ビン分)加えて1:15の染色液を作る。
- 染色液をよくかき混ぜながら水温が70℃になるまで熱する。
- 染色するホイールを静かに染色液に浸す。
- 水温を70℃前後にを保ったままホイールをじっくりコトコト煮る。
- 染色液を5分おきにゆっくりかき混ぜる。
- 25分程度で染色具合が良ければ引き上げる。
まずはテスト用ホイールを染色
染料特有の臭いがあるため、染色作業は屋外(ウチの庭)で行ないました。
まずはテストとして、もらい物の結構ボロボロになったお古の白いバギー用ディッシュホイールを染色してみます。
手順通りに染色すると25分程度で白色のホイールが完全に真っ黒に染め上がりましたが、元々ボロボロだったのでディッシュ部分に染めムラができていますね。
本染め開始!
テスト結果が良かったので、本命のホイールを一気に染色しました。
黄色を除いて他のホイールはすべて白色のホイールでしたが、しっかり黒色に染色されています。
左の列から四駆オフロードディッシュホイール1台分(F60/24・R60/29)、4駆前輪 ラージディッシュホイール(62/25)、後輪 ラージディッシュホイール(62/35)、染色していない4WDバギーフロント・ディッシュホイール (六角ハブ) イエローとバギー リヤ・ディッシュホイール (六角ハブ) イエロー。
4・5列が染色した4WDバギーフロント・ディッシュホイール (六角ハブ) イエローとバギー リヤ・ディッシュホイール (六角ハブ) イエロー、一番右がテスト染色した使い古しのディッシュホイールです。
遠目で見ると、表も裏もしっかりとキレイに染色されているようですが…
一部のホイールに染めムラが発生
上の写真中央、元々は黄色だったディッシュホイールの表面に、まだらの染めムラができていますね。
まったく同じ染色手順で染めた写真の元は白いラージディッシュホイール(黄色の左側)には染めムラはなくキレイに染色されていました。
ちなみに黄色ホイールの左横のラージディッシュホイール表面のまだら模様は光の反射で、きれいに染まり過ぎて地の光沢が浮き出ていますw
この染めムラはホイールの材質の違いなのか?基の黄色が良くないのか?中性洗剤で洗ったときに汚れが取れきれていなかったのか?などいろいろ考えられますが、原因は不明です。
同じホイールが2組とも染めムラができていたので、残念ながら黄色のディッシュホイールと染色の相性は良くないようです。
染料は樹脂にどのぐらい浸透して染色しているのか?
ちょっと写真ではわかりにくいですが、テストで染色した白いホイールを真っ二つにした断面を見ると染料が0.01mm程度の深さまで浸透していることがわかります。
真っ黒に染まって見えるのは「さすが染料!」といったところですが、思ってたよりも浅い浸透なのでホイールの材質が持つ剛性は染色によって損なってはいないと思われます。
今後は実際に使ってみて、染色の耐久性や走行によるキズなどの劣化具合に注目していきます。