3RACINGのCACTUS PRO(カクタス プロ)の組み立て、次はBAG 3のフロント・ナックルの組み立てに進みます。
CACTUS PRO(カクタス プロ)の組み立ての第一関門の前半戦をフロント・アームとするなら、このナックルの組み立てが第一関門の後半線になります💦
この後半戦、CACTUS PRO(カクタス プロ)のキットに必須の調整作業がてんこ盛りで、記事内容もいつもの2倍の分量の記事になってしまいました…
フロント・ナックルの組み立て
①Cハブとナックルアームを組み付けて②フロント・サスアームに組み付け、加えて③4本のアッパーリンゲージを組み立てる①②③の3段階の工程です。
CACTUS PRO(カクタス プロ)はリア駆動の2WDなのでフロント周りの駆動系は単純な機構になっていますが、リアのトラクションを活かすことのできるスムーズな足回りに仕上げたいですね。
そのため、①②③のそれぞれで組み付け精度が必要となる重要な工程になります。
Cハブとナックルアームは精度の高い組み付けを目指す
Cハブとナックルアームに、ベアリングやシムなどその他のパーツを組み付けていきます。
Cハブもナックルアームも左右対称で2つずつあるので、左右の向きを間違えないようパーツの「L」「R」の刻印を見逃さずに組み付けます。
説明図ではCハブとナックルアームの間にM2.5x7x1mmのスペーサーを挟む指示がありますが、キット付属の樹脂製のスペーサーでは組み付け精度が出ずに耐久性に難がありそうです。
常に走行時の衝撃が伝わるストレスに晒される箇所のスペーサーは、すべてアルミ製に換装して走行時のトラブルを予防します。
スペーサーは各社からアルミ製やジュラコン製の精度の高いものがありますので、厚みや使う数に合わせて準備しておきます。
Cハブとナックルアームのガタツキを取り除く
説明図ではCハブとナックルアームの間は上下で1mmずつのハズ…なんですが実際は1mm以上あったので、そのまま組み付けるとカタカタとガタツキがありました。
ガタツキ解消のため、Cハブとナックルアームの隙間を上下合わせて2.5mmになるようにナックルアームの上側を約0.2mmほど平ヤスリで削ります。
しっかりと組み付け精度を出したいので、感覚で削らずに「ちょっと削ってはパーツを仮組みして渋さ・ガタツキ確認」を繰り返します。
キットの諸元を活かすためにナックルアームの上側を削って1.5mmのアルミスペーサー(上の写真の銀色部分)、下側は説明図通り1.0mmのアルミスペーサー(上の写真の青色部分)を挟みました。
渋さもガタツキもなくカタカタしないのにスムーズに動く様はちょっと不思議ですが、しっかりと調整できて一仕事終えた満足感を味わえます。
キットをそのまま素組みせず自分で調整して組み付けることで、走行後のメンテナンス時にも異常を見つけやすくなります。
ガタツキを調整してフロント・サスアームへ組み付ける
ナックルアームと組み合わせたCハブをフロント・サスアームに組み付けますが、Cハブとナックルアームの組み付け同様、カクタス プロのお約束?のガタツキがありました。
組立図ではCハブとサスアームの間には前後で1mm x2枚のスペーサーを使用する指示ですが、合わせて2mm以上の隙間があって素組みするとガタツキが発生します。
今回はCハブの走行方向後ろ側を約0.2mmほど平ヤスリで削って前後で2.5mmになるよう調整、前側1.0mm(上の写真の青色部分)、後ろ側1.5mmのアルミスペーサー(上の写真の銀色部分)を使って組み付けました。
ここまでで①②③の3段階のうち①②まで進んで、次は③アッパーリンゲージを組み立てます。
アッパーリンゲージの組み立て
Cハブとナックルアームをフロント・サスアームに組み付けたら、次はアッパーリンゲージを4本組み立ててCハブとナックルアームに組み付けてシャーシとつなぎます。
今回はちょっと不思議なターンバックルが見つかったので、報告も兼ねて組み立て手順を記録しますね。
正ネジ・逆ネジが逆?に切ってあるターンバックルがあった💦
写真ではもう全部組み付け終わってますが💦、今回のCACTUS PRO(カクタス プロ)のキットには正ネジ・逆ネジが左右逆に切ってあるターンバックルが1本混ざってました💦💦
ターンバックルは中央のマーキング方向(上の写真では溝が彫ってある方向)は正ネジ、反対側は逆ネジが切ってあって、中央部分をレンチで回すことでアッパーリンゲージの長さが伸びたり縮んだりして調整します。
初めての経験でちょっと焦りましたが💦、予備もないし反転して使えば支障はないのでそのまま使いましたw
ターンバックルについて、ヨコモさんに詳しい解説ページがあったのでご紹介しますね。
ボールキャップにはタップを切っておく
ターンバックルに組み付けるボールキャップには、予め正ネジ・逆ネジに合わせてタップを切っておきます。
アッパーリンゲージ周辺は走行時の衝撃を受けることが多いので組み付け強度を優先してタップを切らずに組み付けることもありますが、あまりに硬すぎると調整に難があるので私の場合はタップを切ります。
RCカーの組み立てに使うタップはネジ穴を削らずにネジ穴のサイズが変わらない塑性変形によってネジ山を造ることのできるタップがオススメですが、私も愛用しているタミヤのタップは塑性変形のタップです。
アッパーリンゲージの全長はやや短く
説明図にはフロント側にボールキャップ間25.0mmのアッパーリンゲージを、ステアリングと接続するリア側に25.5mmのアッパーリンゲージを取付けなさいとの指示。
でも説明図度通りのボールスタッドの位置でも前後のアッパーリンゲージの両方とも長すぎる印象なので、ターンバックルを縮めて長さを調整しました。
説明図 | 実際 | |
フロント側 (キャンバー角調整用) | 25.0mm | 16.0mm |
リア側 (トー角調整用) | 25.5mm | 23.0mm |
アッパーリンゲージの全長はキャンバー角やトー角の調整次第でかなり変わってくるので「このサイズ!」と断言できませんが、説明図の指定サイズよりも短くなる印象です。
特にキャンバー角を調整するアッパーリンゲージは、ターンバックルのネジ切り部分をほぼ使い果たしてやっと16mmというギリギリのサイズでした。
アッパーリンゲージの向きは?
アッパーリンゲージが完成したらCハブとナックルアームに組み付けてシャーシ側とつなぎますが、プラプラしていたフロント・サスアームが急にRCカーらしくなるので、けっこう達成感を感じる瞬間ですw
ここで気をつけたいのはアッパーリンゲージの左右の向きです。
ターンバックルは中央部分をレンチで回すと伸びたり縮んだりしますが、外が正ネジ・外が逆ネジ・左右で同じ方向に回すと伸縮など、人によって組み付け方向のパターンが違うことがあります。
私の場合は車両の後ろ側から前方向を見る進行方向に向かってターンバックルを調整することが多いので、手前に回すと縮んで前方向にレンチを倒すと伸びる方向にターンバックルの向きを統一しています。
「国際規格では内側が正ネジになるようにターンバックルを取り付ける」というお話もあるようなので、ご自身なりに統一してみてはいかがでしょうか?
これでBAG 3の全てのパーツを組み立てたので、次はBAG 4の『リアモーターギアボックス』の組み立てに進みます!